ひだまりBlog

インドでワシも考えた(実際はBKK)

皆さんお仕事ごくろうさまです。ツイッターじゃなくてXを眺めていたらこんな文章を見つけました。「人生に行き詰まっている方に伝えます。『移動距離』があればあるほど『自分の思考の幅が広がる』という考え方があります。」とのこと。転地効果ともいうらしいです。また別の人はこんなことを書いていました。「新しい場所や経路の発見や開拓が脳の発達や記録の活性化に寄与し、移動範囲が広がれば食料その他を得られる可能性が増すわけで、結果として移動を好む人間が適者生存、みたいに説明される」エビデンス、タブルチェックはしていませんが、私もこう聞くとそんな気持ちがしてくるものです。

私はこの文章をタイのスワンナプーム空港のスタバで書いています。なんでこうも長距離移動したがるのでしょうか私は。エアアジア航空がキャンペーンをやっていて、20キロの荷物と機内食を付けても往復42000円という料金で売っていたので買ってしまいました。帰りの出発時刻がAM5時という早すぎる時刻で、これが不便で、深夜に空港で時間を持て余して「ブログでも書くか」となったのですが帰りはZIPAIRにすればよかった。旅には失敗も付き物です。

海外に行くと日本ではまず出会わないタイプの人間に出会うこともあります。

先程も申し上げた通り、早朝の便で、そのために一泊ホテルを取るのがもったいないと考えた私は、バンコク市内で1700円の宿をアゴダで予約しました。チャオプラヤー川沿いの、場所は一等地なのにこの価格。経営者はインド人で宿泊客もインド人が多いゲストハウスです。

とても場所がわかりにくいレセプション(受付)をやっと見つけたのですが、人がいなくて困っていると10分後に店主の中年男性がようやく現れました。ここのスタッフには「ようこそ」みたいな態度がないのです。別の若い男が「どこから来た?中国か?」と尋ねるので「日本だ」と応えると「あっそ。」という態度。店主も私に声も掛けないのでこちらからパスポートを渡し、アゴダの予約確認書をみせようとしました。が、とくに確認もせず。PCの画面をなんとなくみつめています。何か作業をしているのかなと待っていたのですが、画面はなんか私のチェックイン業務とは関係ないみたいです。ずっと変わらないのです。私はしびれをきかせて画面を覗き込んでしまいました。店主は終始穏やかな態度で「(流れているBGM音楽について)これはインドの音楽だ」というだけ。女性歌手が歌う単調なリフレインを繰り返し耳にしているうちに私も脳内で口ずさんでしまいます。妙にフックがかかるオリエンタルなメロディなのです。(ランバダみたいな)5分以上、意味のない店主の実際は何もしていない態度が続きました。(いったいいつまでこんなことをやっているのだ)と思っていると、小学生くらいのインド人の子供がやってきて南京錠と部屋番号の書かれたタグを持ってきて私に渡しました。この何もしていなかった時間は、じつは部屋の準備をしていたのです(子供が。)店主は最後までまったく私に状況を説明しませんでした。

エレベーターは当然のように動かず、スーツケースは当然、自分で抱えて階段を上がります。部屋の天井にはファンはあってもエアコンはない。ファンのキュルキュルした異音がうるさく、仕方なく止めると蒸し暑い。当然、眠れない。シャワーはあるが冷水がちょろちょろ出るだけ。

とはいっても1700円だから文句もいうまい。

長居できずに飛び出して、早すぎる空港で、あの親父のゆったりとして何もしてない態度、何も説明すらしないサービスが思い出されます。私はお昼までは5つ星ホテルの空間にいたのです。この落差。何かオチのある話ではないのですが、ぼんやりと色々なことを考えます。

「グループホーム、自立援助ホームの利用者にとってのホームでの生活は、自分の住み家だと認識できて安心できないと出て行きたくなるよな。」みたいなことをぼんやりと考えます。

ですが、この手の旅行が、GH運営のヒントを与えてくれるなどとはまったく考えておりません。まったくのムダといってよいのですが、出来事について意味をつけたくなるある種の病が私にはあり、あのインド人店主にはまったくない感覚なのでしょう。

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