福祉の事業所では、通常の業務以外にも様々な活動をしているところが多いです。私がかつて勤めていたキリスト教系の介護施設では、地域住民を集めて陶芸教室をしていたりバザーをやったりと地域密着型の活動にとても熱心でした。同じ建物内に教会があり、教会の活動と社会福祉法人の活動がごっちゃになっていて、そのあたりを厳密に考えると私はストレスが溜まりますのであまり考えないように心がけ、朝の礼拝では「天に召します我らが父よ…」と唱えておりました。
ミッション系の法人にありがちなのはボランティアの強制参加でして、シスターにしてみれば「あなたのためでもあるのよ」とのことなのでしょうが、ボランティアとは「自発的な」という意味ではなかったのかと英和辞典を読み返したくもなりました。
私のそんな経験もあり、ひだまりのいえではボランティアという言葉はほとんど出てきません。個別支援会議等の職員の会議もボランティアではなくきちんと報酬が支給されます。仕事はあくまで仕事だし、タダ働きをさせてボランティアなんて言葉を使いたくはないのです。
話は少し変わって、1ヶ月ほど前に入所されたご利用者さまで日中活動までには至っていない方がおりました。生活のリズムも乱れがちで1日をどう過ごしたらよいのかわからないところもあったのですが、その方は手芸などの手先を使った作業がお好きなことがわかったのです。世話人の一人が、小物作りを教えてあげると熱心に作業をした様子で、本人も日中活動について本格的に考え、あれこれ見学するまでになってきました。
その作品がLINE WORKS内でシェアされると他の世話人さんも「きれいねえ」と興味を示し、それでは皆さんでやりましょうかとイベントになりました。私はたまたま通りかかっただけですが、職員と利用者が一緒になって黙々と取り組んでいる様子はなにか清々しい気持ちになりました。お仕着せでなく自発的なところがよいですね。せっかくですから職員さんもひだまりのいえを楽しんではいかがですか?
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