「グループホームの食事ってどんなものなのだろうか」と疑問や不安を持たれる方も多いと思います。作る側の世話人志望の方からも「スーパーで毎回、食材を買ってくるのかしら?」の疑問もありましょう。
ひだまりのいえではヨシケイの食材を使用しています。世話人さんは食材を買いに行く必要はないし、メニューをどうしようかと迷うこともありません。私はろくに料理をしてこなかった男ですが「作り方」を読んでそのとおり忠実に作れば失敗することもなく、食事を提供することができました。ヨシケイを使うのはどこかのコンサルの指導だと思うのですが、初めはその意味が今ひとつわかりませんでした。糖尿病の利用者が複数、入所された時にわかりました。ヨシケイの夕食ならば1日1400〜1600キロカロリーくらいに制限された人でも大丈夫です。夕食のおかずがせいぜい400キロカロリーなのです。
私事ですが、私はコロナ禍で外食ばかりになり糖尿病が悪化しました。このままではやばい数値になっていて、平日の夕食をホームの食事を摂るようにしました。その他、食生活に気を配った面もあり、7ヶ月で15キロの減量に成功しました。血糖値もだいぶよくなりました。一人分の糖尿食を自炊するのは難しいのでヨシケイの食材があって本当によかったと思っています。
ヨシケイは栄養学的にバランスのとれたメニューではありますが、男性利用者にとっては量的に物足りないものがあります。昨年、自立援助ホーム(15歳〜20歳が対象)が立ち上がり、食事の内容をどうするかで試行錯誤がありました。初めは食材業者に頼らず、世話人がスーパーで購入するスタイルにしました。巷では、毎日、世話人さんが買い物をしているホームも多いことでしょう。やってみるとけっこう大変でした。クルマ所有の人ならまだいいのですが、徒歩通勤の人にとっては両手に買い物を抱えて芝山の急な坂道を上がっていくのは大変です。また世話人さんによって使う食材の傾向が異なり冷蔵庫内の食材を満遍なく消費していくには、皆さんの協調性や料理のセンスが試されることになりました。これは意外とハードルが高いことなのです。
子供たちは子供らしいメニューを質より量で欲しがります。いろいろと検討して、今は生協から食材を配達しています。1週間に一度、予め頼んでいた食材が配達されます。その他、世話人さんが「この材料がほしい」と思ったものがあれば各自、スーパーで購入しています。このスタイルになり、効率的でしかも自由にメニューを考えられるようになりました。
昔、「料理の鉄人」というテレビ番組があり料理人が用意された食材を使って何品も作っていき誰の料理が一番おいしいのか競うものがありました。ヨシケイの世界から離れると自由にはなりますが料理力が試されるものになります。私はクックパッドやクラシルを使い、毎回、冷蔵庫の食材で検索して料理を決めています。毎回、その料理は初めて作るわけで、うまくいくかどうかスリルがあります。子供に「おいしい」といってもらえるととても満足感を覚えます。
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