サービス管理責任者・児童発達支援管理責任者実践研修を受講しました。
サビ管は5年ごとに資格の更新が必要で私はもう4年目になっていました。切らせてはまずいので埼玉県による研修を受講しました。座学もセッションもインターネットを使用するものでZOOMを使っての演習はなかなか密度が濃かったです。時々、研修はやらないといけませんね。サビ管の仕事って一言でいうと『理屈』なんです。適当な思いつきとか優しさで業務(支援)はできなくて、具体的な方法論に基づいて行なっているのです。ざっくりいえばケースワークとかケアマネジメントなんて呼ばれます。人柄のよさだけでこの仕事が成り立つのならばいくらでも「よい人」になりますよ。
コロナ渦によりオンライン研修が当たり前になった世の中ですが、私もいろいろ考えるものがありました。ZOOMでの演習って対面より高度な知性が要求されるのです。沈黙の時間が許されないところがあり、進行がぎゅっと詰まって行くのです。集中してモノを考えて発言することが求められます。ファシリテーターの適度な介入と進行が演習の出来を決めていきます。私が参加したグループはファシリテーターも参加者も皆さん、きちんとしていて発言も振られれば出来る人たちでした。事業所においてサビ管や児発管という役職に就く人はそれなりに仕事ができる人でないと業務はうまくいきませんが、現任者研修ということもあったのかもしれませんが、皆さんが「しゃべくり」がよくできるのです。これはちょっとした驚きでした。4年前のサビ管初任者研修の時にも感じたのですが、特に児発管の人(放課後デイサービスで働いている人、B型就労移行等のいわゆる作業所で働く常勤・正社員の人)はしっかりしている人が多いのです。ほぼ女性なのですが「大変な仕事なのによくやってらっしゃるな」と感心する私です。話が脱線しますが私には子供相手は無理ですね。経験も方法論も何も持ち合わせていませんから。私の主観的な意見では特養の認知症の高齢者への接遇の方が楽です。介護保険制度施行後の20年で、介護職は報酬も次第に上がってきました。(まだ十分とはいえませんが)。児発管の世界での待遇は介護より悪いイメージがあります。より大変な仕事なのに、高い理念とモチベーションを持ち、仕事をする人が世の中にはいらっしゃるのです。頭が下がります。
残念ながら、障害者グループホームワールドはそこまで人材として豊かではありません。「身体介護もないし、楽そうだし、ワンオペで、相手は障害者だから自分は優位に立てる」
くらいの動機づけで働いている人もいます。「夜勤だし」これも大きい。
私は職員間の横のつながりをどうすればよいのかを毎日のように考えているのですが、「横のつながりのない仕事だからいいのだ」との動機づけで世話人の選択をしている人もいると思います。ホント、これでは困るのです。
ZOOMという便利なツールがあり、世間の人たちはこれを使って業務をしている。だが、我がグループホームにおいてはPCの基本操作ができない人もいます。パソコンを持ってないという人もいます。「そもそもなんでそれが必要なの?」と考える人もいるかも。
LINEWORKSを導入した際にも「なんでそんなものがいるの?」という世話人さんもいました。コクヨのノートで連絡ノートを作ればいい。「あとは、利用者に聞けばいい。」なんていう人がいました。私は紙の便利さをないがしろにする人間ではありません。実際、日報は紙にボールペンで記録しています。ただ、ちょっと思います。「完全に電子化したら、俺は楽になる。」グループホームが増えていっても事務所内で記録が可視化できます。
つうか、21世紀の会社ってそういうものではないのですか?
(そうそう、まさにそうなのよ〜)とサビ管・児発管の同業者の皆さんは私に同調してくれるのではないでしょうか。ただ「うちには20代から70代の職員がいるのです。」とコメントする人もいました。50代以上の人はいまさら出来ないということなのでしょう。それが出来る人ならそもそも福祉の仕事でなく、デスクワークの職に就けるという説もありましょう。社会のIT化により、労働者が求められる基本的スキルが高度になった。そもそもそこに追いつけない人が福祉に来るのである。という社会構造があると思います。それはわかっているのだが、厚労省が求めてくるものは高度です。サービス担当者会議は、管理者だけでなくスタッフの参加により作成されるものですが、会議ってかなりの知的能力を求められませんか?論理的な「しゃべくり」って誰でもできるものでしょうか。
それでもやらねばならぬのです。
この記事へのコメントはありません。